完全マニュアル! 個別指導塾の講師が生徒から信頼されるためのメソッド

マニュアルを読む人 塾講師
先生と生徒

困っている先生
困っている先生

個別指導塾でバイトしてるけど、生徒の反応がイマイチ・・

個別指導塾でアルバイトしてるけど、生徒の反応が良くなくて困っている方いませんか?

自分の授業が本当に生徒にわかってもらえてるのか、不安になりますよね。

「自分の指導に自信がない」・・そこに気づけた方はこれからいくらでも伸びます!

ポイントは『講師自身が生徒の目標達成に拘っているか』です!

今回、約20年塾業界で講師・講師育成を行なってきたわたしが、「生徒への正しい教え方」のノウハウをお伝えします!

生徒からの信頼ー講師の『態度面』と『授業の内容面』が大切

まずは自分の生徒への対応を客観的に振り返ってみましょう。

ひとつは「生徒への態度」そしてもう一つは「授業の内容」です。

この二つがそろって初めて生徒からの信頼が生まれます。

・生徒への態度面

ここでの大きなテーマは「生徒との壁をとる努力をしているかです。

① 初対面で必ず自己紹介をする

簡単でいて、実はあまりできてないのが講師からの「自己紹介」です。

あい先生
あい先生

初めまして!〇〇ちゃんだよね?今日〇〇ちゃんを担当することになった、あい先生です!よろしくね!

このとき、首から下げている名札も生徒に見せながら話します。

まずは自分の名前をきちんとわかってもらう、ということです。

ちなみに、わたしは授業の終わりにもう一度自分の名前を覚えているか聞きます。

あい先生
あい先生

ちなみに、わたしの名前って何だったっけ?

ここで「あい先生!」と返ってくればOKですし、仮に間違った名前を言われたとしても会話のラリーが続くので構いません。

あとで家で親御さんが「今日の授業はどうだったの?」と聞いたときに、お子さんが「あい先生っていう人がね・・」と会話が盛り上がってくれればいいのです。

② 相手の事を知る

部活や習い事、好きな科目や嫌いな科目など何でもいいです。

「子どもとの壁をとる」という意味で会話をする・・もそうですが、わたしは生徒の日常を知ることでそれが現在の成績に何か関わりがあるのではないかと推測を立てるのに役立てたいからです。

週に1,2回の塾でその生徒の全てを把握することは難しいですが、普段の会話からその子の人となりを知ることは大切です。

授業が始まる前などにいろんな話をして生徒の背景を知るようにしましょう。

あい先生
あい先生

〇〇ちゃんって部活何部?あっ、言わないで!わたし当ててみせるね・・・わかった、日に焼けてないし吹奏楽部でしょ?やっぱりそうなんだ!わたしも吹奏楽部だったよー!楽器何やってるの?そういえば夏の大会ってもうすぐだよね

③ 生徒の名前を呼ぶ

相手の名前を呼ぶことはとても重要です。

「相手を認める」ことになるからです。

1回の授業で数回は呼びます。

あい先生
あい先生

〇〇ちゃん、このページのここの所読んでくれる?

または、

あい先生
あい先生

△△くんさぁ、夏の部活の予定ってどうなったか色々決まったの?

ただ、一つ注意しておきたいのは塾のよって生徒の呼び方に気を付けなければならないところもあります。

たとえば、

・呼び捨て禁止

名字で「〇〇さん」「△△くん」と呼ばなければならない

などです。

その塾のルールを守るようにしましょう。

④ 褒める

褒めるところを見つけましょう。

わたしは、「褒めるところ=伸びしろの根拠となるところ」と思って指導にあたっています。

たとえば、

「ノートの字がきれい」⇒「〇〇ちゃん、字うまいね~。ノートまとめしたらすごく覚えやすいよ!」

「計算の途中式をきちんと書いている」⇒「ちゃんと途中式書いてるね!これなら間違えたとしても見直ししやすいから、計算のどこで間違えたかを自分で見つけることができるよ!」

といったことです。

他にも、

「塾内に入ってくるときに元気な声であいさつをしてくれる」

「消しゴムのカスをきちんと集めて捨ててくれる」

などでも構いません。

褒めるところをどんどん見つけましょう。

⑤ 叱る

④と対極的ですが、「叱るときは叱る」です。

なかなか生徒を叱れないという悩みは聞きます。嫌われたくない、という気持ちが働いてしまうのもわかります。

しかし、本当に本人を思うのであれば叱ることはとても重要です。

・叱るポイント

・約束を破ったとき(宿題をサボったときなど)

・授業中に騒がしくしているとき

このような時は叱ります。

特に授業中に騒がしくする、というのはその子自身だけではなく周囲の人にも迷惑をかけています。

周囲の子たちにしてみれば、「あの子うるさいのになんであの先生注意しないの・・?」と不満を持つことになります。

これは塾の評判を落とすことにもなりかねません。

「嫌われるかも?」とか気にしなくていいです。むしろ、うるさい子を注意できない先生の方が信頼されません。

ちゃんと勉強できる環境を作ることに意識を向けましょう。

・叱ってはいけないポイント

・問題が間違えているからといって叱ってはダメ

・約束を破ったにしてもまずは本人の理由を聞いてから

特に、間違っている答えを生徒から連発されたら「こっちは一生懸命教えているのになんで!?」という気持ちになりイライラしてしまうのはよくわかります。

でも、生徒たちだって間違いたくて間違っているわけではありません。

「そっか、間違えちゃったか・・じゃあ何で間違えたか検証していこうか!」と明るくいきましょう。

・授業の内容面

生徒への態度面と併せて気を付けなければならないのが、メインでもある「授業の内容」です。

生徒への態度+いい授業であなたが信頼されるかが決まります。

① かみ砕いて説明する~説明後の確認も大切

専門家と言われる人たちが、素人に専門用語を使って話しても理解させられません。

勉強も同じで、勉強が苦手な子にテキストや教科書を書いてあることをそのまま説明してもわかってもらえません。

学校や集団塾で授業についていけなくて、個別指導塾を選んでいる子もいるのですから説明の仕方には気を付けましょう。

・例「主語って何ですか」と訊かれたら?
生徒
生徒

先生・・・主語って何ですか?

先生
先生

主語はね、述語が表す動作とか作用を持つものを言うんだよ、オッケー?

生徒
生徒

・・・はい・・

☆かみ砕いて説明すると

あい先生
あい先生

日本語でいうと、「~は、~が、~も」とかにあたる部分のことだよー。

なるべく難しい言葉を使わずに説明しましょう。

また、このとき実際に生徒が理解したのかどうかを確認するために、いくつか質問をすると良いです。

『じゃあ、「わたしの姉は先生です。」っていう文章があったとして主語は何?』

『「太郎と僕は中学生です。」っていう文の主語は?』のようにいくつか出してみましょう。

これで正解を言うことができたら、その生徒が少しは理解できたということになります。

② 大切なポイントは板書し視覚でアピールする

言葉だけで生徒に理解させようとしていませんか?

耳から入ってきた言葉だけで理解するのは、時に生徒にとっては難しいこともあります。

そういうときにホワイトボードや黒板を利用しましょう。

ホワイトボード

ホワイトボードがない塾の場合は紙でもいいです。

ずっと言葉で説明していても、生徒は「うんうん」と頷くのが精いっぱいで何を説明されたのか忘れたり、またはそもそも理解してないということはしょっちゅうあります。

板書を利用して聴覚だけでなく視覚にも伝わるようにしましょう。

③ 問題を解かせる際に「目標の数」を立てさせる

一通り解き方の説明をしたあとに、テキストの問題をいくつか解かせることになると思います。

そのときに、「何問正解したら嬉しいのか」を生徒に聞きます。

あい先生
あい先生

〇〇ちゃん!解く前に先生に教えて!ここの問題全部で10問あるけど、
何問正解したら〇〇ちゃんは嬉しい?

生徒
生徒

えーっと・・10問だから、8問は正解したい!!

あい先生
あい先生

よーし!じゃ8問目指してがんばろう!!

このやりとりの目的ですが

・先生と生徒の目標を共有する

・目標達成したら思い切り褒められる

という意味を持っています。

先生と生徒の目標を共有する

説明を終えたあと、解かせる問題が10問あったとします。

先生
先生

あれだけ説明したんだし、10問全部正解して当然!!!

生徒
生徒

なんとなく理解できた気はするけど・・解けるかな。半分くらいできていればいいや

先生は「全問正解して当たり前」と思いがちです。

でも、生徒にしてみれば「全問正解とかムリ・・・」と思っていることも多いです。

その意識の差を埋めるために『目標の正解数』を事前に確認して共有するのです。

あい先生
あい先生

〇〇ちゃん、ここの問題10問あるでしょ?何問正解したら嬉しい?

生徒
生徒

とりあえず7問正解したい!

普段の定期テストが50~60点だった場合、この正解数は妥当と言えると思います。

あい先生
あい先生

よーし!じゃ7問正解目指してがんばろうね!

先生と生徒の間で『10問中7問正解』を共有することができました。

目標達成したら思い切り褒められる

④の「褒める」に戻ることになります。

その子が立てた目標を達成したのですから

「おぉー!!やったね達成したじゃん!!」と思い切り褒めることができます。

生徒は一つ目標を達成したことで少し自信がつきます。

仮に目標未達だったとしても決して叱ってはいけません。

「あぁー惜しかったね!!なんで間違えたか見ていこうか!」

否定的な言葉は使わずにやる気を引き出しましょう。

このような「態度面」「内容面」を充実させることで、生徒からの信頼を徐々に得ることができます。

<一歩上の取り組み>テストの結果にこだわること

生徒からの信頼を少しずつ得ることができたら、目線を「合格」という最終目標に合わせていかなればなりません。

そのためには各定期テスト(または実力テストなど)での結果が大事です。

講師もテストの結果はしっかり意識するべきでしょう。

塾によっては、成績のことは塾長(教室長)のみが把握していればいい、講師は教えることに専念しろと言われることもあるかもしれません。

しかし、保護者⇔塾長(教室長)⇔講師⇔生徒⇔保護者・・・と廻り回って目標を共有することが大事なことだとわたしは考えます。

テスト結果

学校のテストが終了したら、

・問題用紙

・答案用紙

・成績個票

を塾に持ってくるように生徒に言いましょう。

そしてテストの内容を生徒と一緒に確認しましょう。

生徒の結果を出してあげることが一番の信頼を得ることになること、を忘れないでください。

まとめ

塾業界で20年やってきて自分なりに肌で感じながら取り組んできた内容です。

もちろんこれが「正解」というわけではありませんが、実践することで多くの生徒から信頼されると思っています。

生徒への対応は難しいことも多いですが、参考にしていただけるとうれしいです。

コメント