こんにちは、管理人あいです。
塾でアルバイトやパートをやってみたいという方は塾ってどんな環境かな?働いていけるかな?と不安になりませんか?実際20年近く、わたしが教育業界に20年いて良かったこと・辛かったことをお伝えします。
参考にしていただければ嬉しいです。
・塾講師をして良かったこと
① 志望校に合格したとき・テストの点が上がったときの喜び
「志望校合格」「テストの点をあげたい」という理由で塾に通っていただいているので何といっても目標を達成できたときは本当にうれしいです。これは個別指導塾でもどこの塾でもあることでしょう。
「先生!数学80点越えた~!」
「先生!!〇〇高校受かった~!!」など、塾に来るなり大きい声で教えてくれたときは「やった!!」と大げさでなく本当に嬉しくてこちらが騒いでしまいます。
長年のつきあいがある子はなおさら嬉しいです。
小学6年生から中学卒業まで数学を担当した子がいました。
基本は数学を教えていたのですが、夏休みなど他の科目も受講してくれたときは彼女の希望でわたしが国語・英語・社会も担当することになりました。(理科だけはごめんねと言って他の先生に担当してもらいました)
基本的にとても頑張り屋さんできちんとやっていましたが、中3の夏に成果が出なくて授業中に泣き出したことがありました。
でも、夏休みもほとんど遊びにいかず家でも塾でも勉強に取り組んでいたことを知っていたので、「夏の努力は秋に出るよ。心配しないで。」と励ましたこともあります。
結果、秋の模試では偏差値が8上がっており、とても喜んでいたのを忘れることはできません。
他にも、途中怠けてしまった子や何度も叱った子もいましたが合格したときは嬉しいです。
この快感を覚えてしまうとなかなかこの仕事を辞めようとは思わなくなります。
② 生徒の話を聞くことで彼らの気分を変えることができたとき
個別指導塾のいいところでもあると思うのですが、講師と生徒の距離が近いので時にプライベートな話をすることもあります。(脱線しすぎないように注意していますが)
話をしてて思うことは、どんなに明るく見える子たちでも悩みがあるんだ、ということです。
いろいろな悩みの種類がありますが主に友人関係が多いと感じました。
仲の良かった子に無視されるようになった・先輩に絡まれて困っている・友達のグループラインの一つに自分が招待されていないようだ・部活で嫌味を言ってくる子がいる・・・など挙げだしたらキリがありません。
わたしは第三者の立場ですから、その子の肩を持つことも相手を非難することも言わないようにしています。その子の捉え方の問題もあるかもしれませんし、真実はわかりませんので。
話をうんうん、と聞くことだけです。
「塾なのに勉強の話以外の、そんなちょっとした対人関係の話なんて不必要じゃないのか」と思う方もいるかもしれません。
ですが、生徒さんというのは、わたしたちから見たら「そんなちょっとした対人関係のこと」で揺れてしまうものです。
勉強へのモチベーションなんてあっという間に下がってしまうのです。
彼らの中では勉強は二の次だからです。
大人だってそうですよね。対人関係で会社辞めたりしますよね。
でも大人は「辞める」という選択肢を持てますが、お子さんは学校を辞めることはできません。
ですから話を聞きます。
それぐらいしかできませんが、それで少しでも気分が晴れるならいいと思ってます。
③ 生徒との関わりで流行を知り、自分の視野も広がる
アニメやSNS、ゲームや音楽などは生徒からたくさん教えてもらいました笑
塾の仕事は帰宅が遅いので、ニュースを見たらもう1日が終わるということが普通です。
娯楽の部分を知ることが難しいんですね。
そんなとき、生徒の筆箱にあるキャラクターのバッジがついてたりするわけです。
(生徒の筆箱は流行の宝箱です)
「これ、なんのキャラクター?」と聞くと、大人しい子も恥ずかしそうにしながらも語り始めます。
「これは〇〇っていうアニメのキャラクターで、推しなんですよ!」
(〇〇っていうアニメ?「推し」?なんだそれは)となりますが、そこから会話が広がります。
そして実際興味があれば自分で後で見てみます。
教えてもらったものはいくつもありますが、最近教えてもらったのは
『鬼滅の刃』ですね。
アマゾンプライムで全部みてしまいました。面白かったです。
普段教える立場ですが、教えてもらうこともあり、自分ではそれでいいと思っています。
わたしの見聞も広がりますし、持ちつ持たれつだなと思います。
④ 生徒の親御さんから感謝される
点数が上がったり志望校に合格したりで保護者の方からも感謝されることも多いです。
また、親に言えないような悩みを聞いてくれるということにもお礼を言われます。
そして一番多いのが、「先生がうちの子に本気で接してくれる」ということへのお礼です。
特に小学校高学年、中学生は反抗期ということもあってなかなか親御さんの言うことを聞きません。
それを悩んでいる親御さんは本当に多いのです。
宿題をしてこなかったり騒いだりしている子にはきちんと叱ってあげることが本人にとっても周囲にとってもいいのです。
そのかわり、ちゃんとできれば褒める。
親の立場だと感情的になってしまって「メリハリをつけられない」そうです。
なので、わたしたちへ感謝してくださるんですね。
この仕事を始めるまで誰かから感謝されることなんてなかったわたし。
誰かに必要とされている、ということがこの仕事をやって良かったと思うところです。
※ぜひこちらもお読みください。-個別学習塾の講師になるために必要なこと3点!
・塾講師をして困ったこと
① 志望校に不合格だったとき・テストの点が上がらなかったとき
志望校に合格できなかった・テストの点があがらなかったときは生徒さんに何といっていいか何十年この仕事をやってても言葉がでてきません。
特に真面目に取り組んでいた子ほどかける言葉が見つからないです。
わたしたちに何か落ち度があったのか・・?
なにがいけなかったんだろう・・?
あんなに頑張ってたのに申し訳ない・・・。
こんな思いが頭の中を駆け巡ります。
信頼してくださった生徒さんや親御さんに合わせる顔がないです。
それでもわたしたちがいつまでも落ち込んでいてはいけません。一番困っているのは生徒さんと親御さんなので次の手段を考えてお伝えしましょう。
② 生徒さんへの接し方
全員、素直でいい子、というわけではありません。
授業中なのに騒がしくする子、すぐ寝てしまう子、何度注意しても宿題をやってこない子・・・などいろんなお子さんがいます。
前述のとおり、基本的にはがっつり注意します。
すると最初はすぐに大人しくなるのですが、時間が経てばまた騒がしくなる・・という子もいます。
こうなると何度も注意しなければならず、わたしたち講師の時間が奪われ他の子にも迷惑になります。
何度注意しても聞かない場合は保護者に連絡をとります。親御さんの理解と協力が必要だからです。
また、キツくド叱った場合も連絡をいれます。
「今日、〇〇くんが騒がしくしていたので何度か注意したのですが言うことを聞かなかったのでかなりきつく叱りました。申し訳ありません」といった具合です。
塾内で何が起こっているのか親御さんはご存知ありません。また、お子さんは「授業中騒いでたんだよ~」などと自ら報告するなんてこともしません。
あとで何か問題が起きて大ごとになる前に親御さん、本人、塾側で共有する必要があるのです。
③ 世間との生活スタイルとのズレー学生時代の友人と会う機会が減る
個別指導塾でも集団塾でも、だいたいお昼ごろ出社して、生徒の学校が終わってから本格的な業務がスタートになるので夕方からが勝負です。
そして帰宅するのは夜10時すぎになるところが多いと思います。
世間の時間と塾業界の時間に4~5時間の時差があるような感じです。
帰宅するともう夜11時近いので何か夕食を作ろうという気にもなりません。
それでもお腹はペコペコなのでがっつり食べたりして・・・寝るのが深夜2時とか・・。
人にもよりますが、食べてすぐ寝てしまうことも多いので太る人が多いと思います。
もしくは食べずに痩せているか。(ストレスもある)
そして、なんといっても昔の友人と会うことがなくなります。
みんなは夕方6時とかに終わってそのまま飲みに行ったりできるのですが、それが塾業界はできません。
結果、社内恋愛が増えてそこで結婚ということも多いです。
わたしの場合、学生時代の友人とごはんに行く、ということはほとんど無くなってしまいましたが今はSNSで繋がっていられるのでまだ幸せです。
そしてわたしも社内恋愛で結婚しました。
いまでも同じ業種なので時間帯がぴったりなのでそれは本当に良かったと思うことです。
花火やお祭りに行くことはできなくなりましたが、生徒も我慢してるのでわたしも我慢します(笑)
まとめ
塾業界の全てがこういう状態とは言えませんが、多いとは思います。
困ったところも多いですが、それ以上にやりがいのある仕事だと思います。
教育が廃れることはないと思うので、ぜひ塾業界にいらしてくださいね。
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