[中学生の親御さんへ]高校を選ぶうえで知ってほしいポイント3点!~現役塾講師によるアドバイス

進路

こんにちは、管理人あいです。

1月に入り、地域によっては私立高校の入試が近づいてきました。また、公立受験も2月から3月にかけて行われます。

来年、再来年と中学3年生になるお子さんをお持ちの親御さんにしてみれば、今から心配になるのではないでしょうか。

高校で人生のすべてが決まる、というつもりはないですが、ある程度いろいろ決定づけられる場所だとは思っています。

学校の方針、先生たちの進路指導、周りの友達など、後の生き方に影響を与えているのではないでしょうか。

実際、中学生の進路相談を何百件と行ってきた管理人が、今までの経験を元にどういうポイントを親御さんに知っておいてほしいのかお伝えします。

そのうえで、お子さんとじっくり話し合ってください。

①都道府県または私立の入試システムを知っておくこと

わたしが親御さんや生徒さんと面談していてよくお話にでるのが

『私この県の出身じゃないのでよく入試のことがわかってないんですよね』

『私が中学生だったときと入試システムが変わって、全然わからないんです』などでした。

敵の事を知らなければ闘い方もわかりません。(ましてや闘うのは親御さんではなくお子さんです)

まずは入試システムをしっかり知っておきましょう。

というのも、都道府県によって内申点の加算が中学1年生から始まっていたり、中学3年生のみでよかったりと違いがあるからです。

例えば東京都であれば、内申点が必要なのは中学3年生のみですし、千葉県や新潟県など、中学1年生から中学3年生までが対象のところもあるのです。

中学1年生でまだまだ先の事だから~、と部活や遊びに専念しすぎて中学3年生になってあわてて塾に駆け込んでくる生徒たちはたくさんいます。

ですが、中学3年生の夏以降に飛び込みで塾に来られたとしても、推薦入試のための内申点の平均値を残り1回くらいのテストであげることはなかなか厳しいです。

もちろん、最善の努力をしますが、結局推薦は厳しいから一般入試で、となってしまうこともご理解いただければと思います。

と少し熱くなってしまいましたが、まずは各都道府県の入試情報をご確認ください。

②内申点がどのように決まるのか知っておくこと

そもそも内申点とは?どうやって決まるの?テストでいい点とってればいい?

よくわからないこともあると思います。ここで触れておきます。

②-1 通知表の5段階評価の数字がそのまま内申点になる

国語、数学、体育や美術など全部で9教科あります。

各教科5段階評価なので、5×9=45点満点となり、それが3学年分あるので45×3=135点満点、となります。(注1:すべての中学校がこの計算ではありません。注2:3期制、前期後期制などもここでは考えないものとします)

例えば、1年から3年まですべての教科でオール3をとったとしましょう。

そうすると、

1年・・・27/45点   2年・・・27/45点   3年・・・27/45点 となり、

合計 81/135点となります。

この81点が内申点です。

各高校、基準の内申点を設けていますので、その基準点に達していれば合格の可能性は高くなるだろうということです。

では仮に、行きたいと思うA高校があったとして、ここの基準点が90点だとしましょう。

現状81点の内申点の場合、あと9点足りないわけです。

単純に考えて9教科をオール3からオール4にすることができればいい、ということになりますがこれはなかなか大変なことです。

中学3年生の秋に9点足りなくて志望校を下げなければならない、ということにならないように中学1年生からしっかり内申点の計算を親御さんもお子さんも知っておいたほうがいいと思います。

②-2 ABCなどの項目も通知表の点数になる

通知表の「3」や「4」の数字の隣にある「A」「B」「C」と書いてあるところも大切です。

だいたいの学校で、ABCのところは

「意欲・態度」

「思考・判断」

「表現・処理」

                  「知識・理解」ということが書かれていると思います。

  • 「意欲・態度」・・・授業態度、提出物
  • 「思考・判断」・・・設問に対してどう説明しているか、理由を答えられるか
  • 「表現・処理」・・・資料を読み取る力
  • 「知識・理解」・・・小テストなど

例えばテストが95点だったとしても、これらの項目が全てBの場合、4になることが多いかと思います。

テストの点が高ければいいというものではなく、生活・行動の全般を含めての絶対評価になります。

高校によっては、通知表で1があった場合、またはCが2つ以上ある場合は審議対象となる、と明言しているところもあります。

普段の取り組みの大切さから、しっかりお子さんに伝えてあげてください。

②-3  英検や漢検などの資格をとっておくと有利になる

これは高校にもよると思いますが、内申点に加算される高校はあります。

目安として、英検も漢検も数検も【3級 】(中学卒業程度)と覚えておくといいと思います。

ただ、英語科や国際文化科、理数科などを受験する場合はそれ以上の級を持っておくといいかもしれませんが、あくまでメインは学校のテストなので無理する必要はないでしょう。

ただ、検定試験の受験のタイミングは逆算して考えてください。

学校の調査書の作成は12月ごろです。その直前の11月くらいのテストでほぼ確定するので、それ以前に資格の受験をする必要があります。

<英検の場合>年に3回(6月・10月・1月 )受験できますが、調査書作成が12月なので、ギリギリで10月の試験が最後のチャンスということになります。

注:わたしの個人的な意見としては、中学3年生の10月という時期は内申点アップのために定期テストの対策や受験勉強に時間を充てるべきだと思います。
部活の引退試合とも重なるケースが多いのですが、中学3年生の6月には検定試験を終わらせておくべきだと考えます。

各試験の日程、部活動のスケジュールを確認した上でいつ受験をするのか、そのためにいつからべ勉強をしておけばいいかご家族で相談してください。

③公立高校なのか私立高校なのか、先の進路を見据えつつかかる予算を知っておくこと

公立高校か私立高校なのか悩む親御さんとお子さんをたくさん見てきました。

私立は高校によってはカリキュラムが公立よりもしっかりしていて、難関大学への進学もサポートしてくれる・・・というところもあれば、公立のほうが自由で楽しい、とかそれぞれの高校に良さもあります。

私立高校無償化についてご覧になってみてください。

ただ、高校卒業後、進学を考えている親御さんやお子さんも多いと思います。

大学でまたお金がかかりますので将来を考えて私立か公立を選ぶべきです。

③-1 お子さんが「部活」をやりたいからその高校へ行きたいと言った場合

わたしは「部活」をメインに高校へ行く、というのは個人的には少し心配になってしまいます。

     もし高校で部活ができなくなったら、高校生活はどうなるのか。

     高校卒業後、その部活の内容で食べていくのかどうするのか。

誤解のないようにしたいのですが、「部活をするな」と言っているのではなく、「部活をメインに高校を選ぶのは慎重にしたほうがいい」と思っています。

ただ、お子さんが部活を生き生きと頑張ってる姿を否定はできませんしね・・。

かと言って、部活にかかるお金があるのもまた事実。

その高校の進路先や進学実績などを踏まえて、それでも本当に部活でそこに進学したいのかどうかよくお子さんと話しあいをしてください。

③-2 交通費も調べること

学割が効くとはいえ、交通費もバカになりません。

家から遠くて私立で、となった場合(登下校用のバスが運行している私立もありますが)お金はどうしてもかかります。

わたしが担当していた生徒たちの中には「お金がかかるから」という理由で自転車で通える高校を選んだ子たちもいました。

本当は少し遠いA高校に行きたかったけど、お金かかるから自転車で行けるB高校にした。

でもそれを親御さんに言えないんですよね。

自宅から高校までどのくらいの交通費がかかるのか、また自転車で登校はいいけど天気が悪かった場合どうするのか。

そこまで話し合ってみてもいいと思います。

④まとめ

高校進学は、人生のある程度の方向性が決まる場所だと思います。

まわりの友人や先生が「進学!」といえばなんとなく自分も進学の道を選ぶ可能性は高いですし、

進学したくとも学校が就職に力をいれていれば、進学情報に乏しかったり・・。

先に挙げた3点、

・高校入試のシステムを知っておくこと

・内申点がどのように決まるのかを知っておくこと

・先の進路を考えてどのくらいの費用がかかるのかを知っておくこと を踏まえて

お子さんとじっくりお話してくださいね。

お金を出すのは親、実際に通うのは子どもですから、とことん話し合ってください。

そして、受験はもう始まってるということを意識してください。

お読みいただいてありがとうございました。

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